2013年1月19日(土)、せんあ画廊の「日本画軸装展」の第2会場で表装の裏打ちのワークショップが開催された。
講師は横浜で三代続く美術表具師の清水勝清氏。
裏打ちの実技の前に清水氏より軸装に関して簡単な説明がありました。上の画像の布は表装用(西陣織)の表装裂と軸先の見本(実際に使用されているもの)。
象牙、陶製、漆(蒔絵)などの軸先の数々。
裏打ちに使われる和紙の説明、この和紙も特定の地域で制作された表装用の和紙です。
裏打ち作業で一番、緊張するのは作品に対して霧状の水分を与える時とのこと、その水分量によって旨く行くかが決まると言う。
水分を含んだ作品を水刷毛で均一に伸ばします。
糊を塗った裏打ち用の和紙を作品に重ね合わせます。
表装用の刷毛にも色々な種類があります。糊刷毛、水刷毛、撫刷毛、打ち刷毛など、それぞれ用途に合わせた刷毛。
裏打ちされた作品を台板に貼って乾燥させて完成となります。
参加者による裏打ちの体験もありました。このように日本古来から伝わってきた伝統技術も近年、床の間を持たない家が多くなり自然と需要も減り、美術表具を続ける方が少なくなって来ているそうです。このままだと消滅していく危惧さえありそうです。残したい日本の文化ですね。