2010年11月20日土曜日

ねむの木美術館


掛川市の郊外へ車を進めると突然、道の壁面がタイル貼りの箇所がある、つまりここから「ねむの木村」へ入るんですよと、教えてくれているのだ。子供達の絵を題材にした可愛らしいタイル。そしてこの道を進んで行くと「ねむの木学園」「美術館」「ガラスショップ」「カフェ」「吉行淳之介文学館」などがある。


 これが「ねむの木こども美術館ーどんぐり」である。ユニークな建物だなと思いませんか、そう実はここの設計者はあの秋野不矩美術館、赤瀬川原平のニラハウスや藤森氏の自邸のタンポポハウスなどの建物を設計した藤森照信氏なのである。


正面入り口から一旦、建物の中へ入ってから直進してそのまま外(裏側)へ出ると、展示室への入り口が見えてくる。外壁には子供達が描いた可愛らしい花の絵が描かれている。


一番奥の部屋の展示室が建物の どんぐりの部分にあたる。壁は真っ白で外からの光がより一層、白を柔らかく見せている。その柔らかな光に包まれて子供達の作品が展示されている。素晴らしい演出だ。


奥の部屋に入る手前の展示室。とても障害児が描いた作品とは思えない。色彩の構成と単純なフォルムの ハーモニーが稚拙さを払拭し、質と完成度の高さを提供している。この純粋でひた向きな絵心が感動を与えてくれる一番の要因かもしれない。


手前と奥の展示室の間仕切りの壁面にはこの「ねむの木学園」を創立した女優・宮城まり子氏の肖像写真が展示されている。ちょっと若い頃のかな。それにしてもここまで運営されたきた努力、苦労には頭が下がる思いがする。


先ほどの「ねむの木こども美術館ーどんぐり」よりさらに奥にあるのがこの「ねむの木こども美術館ーねむの木緑の中」。坂 茂氏設計の美術館である。どんぐり館よりも古い建物になる。
掛川市は横浜からだと東名高速道で約2時間30分、インターを出て20分くらいで「ねむの木村」に到着する。

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